はじめに
初めまして。Lukeと申します。
今シーズンも湿原誓いを使ったパーティで潜っていたので記事にしたいと思います。
使用していたパーティはこちら。
シーズン7、および日本一決定戦2020を通してこの構築を使用しました。
最高レートは1909で、その時の順位は18位でした。
以前投稿したこちらの記事も併せて見て頂けるとわかりやすいかと思います。
誓い技の仕様についても過去の記事で書いていますので、よくわからない方はそちらからご覧ください。
DLC教え技の解禁について
今シーズンはシーズンの真ん中で急に鎧の孤島教え技が解禁されるということがあり、グラススライダーゴリランダーが湿原構築にとって無理の塊ポケモンであるため、構築の構想は鎧教え技が存在しない環境でのものであったということを以下ご理解ください。
湿原を軸として構築をしながらゴリランダーの対策をするのは正直無理だと思いましたが、鎧配信前の段階では高い戦績を出せ、また、今後の環境で湿原を使うことはないだろうと思ったので、今シーズンは最後まで本構築を通して使うことにしました。
はねこだましとグラススライダーを両立するポケモンであり、先制で水の誓い要員を一撃で倒せる上、猫持ちであるため初手にあたると守るを強要してくるポケモンです。
すなわち、守っている間に水の誓い要員の襷やリンド等の耐えるためのアイテムが崩されればそれだけで湿原の展開は不可能になるということです。
その要因としてはダイマックス技による守るの貫通ダメージや、バンギラスの砂おこしによる砂ダメージが挙げられます。
また、ゴリラドラパの並びではインテレオンが守ってグラススライダーを止めれたとしても、ドラゴンアローが守ったほうを無視する仕様上シルヴァディが湿原打つ前に倒されるので、ドラパルトがダイマックスしなかったとしても厳しいです。
更に、後発でゴリラが出てきた場合、湿原によるアドバンテージをなかったことにされる場合があることも酷いです。
またこれは私の感覚ですが、新技ワイドフォースの登場によってトリックルームを使った構築が増えたことを受けて追い風構築が減ったように感じました。
鎧の孤島が配信される前の環境では環境上位を占めていた追い風パが減少したことで湿原パで有利を取れるマッチングが大幅に減ったと感じています。
結果として鎧の孤島配信前と配信後で戦績が大きく落ちました。
そのため、上記の戦績も最高レートの時のものを掲載しています。
鎧の孤島配信前には2桁順位に入っても勝率7割程度を維持するなど高い勝率を出すことができましたが、これからこのパーティを真似して使おうという方は戦績が奮わない可能性が高いということをご理解ください。
公式大会「日本一決定戦2020」にも参加しましたが、負けたマッチングの多くをゴリランダーが占めることとなり残念な結果に終わりました。
構築経緯・コンセプト
がまた流行りだしたと聞いて、追い風が流行るなら湿原で全て刈り取ってやろうという思いから数か月ぶりに湿原を握ることにしました。
今回は新たな要素としてカントー・アローラの御三家が解禁されていて、その中から最遅アシレーヌに目をつけました。
以前までの湿原パの問題点として、トリパ相手にどうしても選出択を強いられてしまうということがありました。
※誓い選出ではトリルを止めるのが困難だが、トリル阻止選出をすると非トリル選出に素早さで負ける可能性があるため。
そういった不安定さを抱えた中で環境にはが流行しており、苦しい場面が多々見られました。
そこで最遅アシレーヌであれば今まで選出択になってしまっていたのような相手に対し、湿原選出をしながらもトリルをされたらそれを利用して有利に動けるのではないかと考えました。
以上のことから、従来通りのによる幅広い相手への湿原展開に加え、相手に応じてで湿原を展開する形で構築を組むことにしました。
最遅アシレーヌの素早さ実数値は58と湿原下で最速ドラパルトまで抜ける素早さを有しているため、湿原エースとしても強力であると思いました。
湿原エースには今までの経験から強力であるとわかっていたが依然として環境に通っていると考えたため、従来使っていたものをそのまま採用。
潜っているうちにアシレーヌよりも遅いポケモンが主体のガチトリルには手も足もでないということがわかったので、シーズン2に使っていた封印トリルを再度採用して対策することで構築を完成しました。
個体紹介
インテレオン
持ち物:きあいのタスキ
特性:げきりゅう
努力値:臆病CS252 B4
実数値:145-x-86-177-85-189
技:みずのちかい / こごえるかぜ / あくのはどう / まもる
詳細は過去記事参照。
【剣盾S3ダブル・INC Feb.】不撓の湿原ゴリラヴァディ - 自分の足で歩けシンデレラ
今回も引き続き冒険の最初に選んだメッソン個体を使用。
持ち物:たつじんのおび
特性:ARシステム
努力値:控えめH244 C252 B12
実数値:201-x-117-161-115-115
技:くさのちかい / ハイパーボイス / シャドーボール / でんじは
詳細は過去記事参照。
【剣盾S3ダブル・INC Feb.】不撓の湿原ゴリラヴァディ - 自分の足で歩けシンデレラ
ガラルヒヒダルマに対して湿原を展開できるようにヨプのみにしていましたが、環境から減ったことを受けて達人の帯に変更。
これによってインテレオンのダイアーク+シャドボでサマヨールやミミッキュを落とせるようになりトリルを阻止しやすくなった他、非合体技草の誓いでハードロックドサイドンを落とせるようになるなど、効果的な場面が多くありました。
ゴリランダーへの憎悪からハイボをエアスラに変更するか悩みましたが、多くのゴリランダーがチョッキ持ちであることや、ハイボの汎用性を捨てられなかったことから採用を見送りました。
エルフーン+珠エースバーンの並びに追い風+ダイナックルをされると湿原が展開できないためヨプのみ続投も効果的ではあったと思いますが、使用感としては達人の帯が生きる機会の方がずっと多いように感じたので一長一短かなと思います。
持ち物:こだわりメガネ
特性:うるおいボイス
努力値:冷静H252 B148 C108 S0最遅
実数値:187-x-113-176-136-58
技:みずのちかい / ハイパーボイス / ムーンフォース / エナジーボール
調整意図:陽気珠ドリュウズのダイスチル/ダイアースを最高乱数以外耐え
C11n
新たな誓い要員。持ち物は湿原エース時、対トリル時ともに強力な眼鏡で採用。
猫だましへの対策などを考えて神秘のしずくで守る採用を使っていましたが、構築全体での技範囲からエナジーボールを採用したかったことや、ハイパーボイスの制圧力の低さから眼鏡での採用に切り替えました。
湿原を貼ってしまえば最遅といえど最速ドラパルトまでは抜けるため、十分に湿原エースとしての役割もこなしてくれます。
耐久調整は安定して湿原を展開できる範囲を広げるため、バンドリに対し湿原を展開できるラインとしました。
持ち物:いのちのたま
特性:かたやぶり
努力値:陽気AS252 B4
実数値:185-187-81-x-85-154
技:アイアンヘッド / 10まんばりき / いわなだれ / まもる
詳細は過去記事参照。
【剣盾S3ダブル・INC Feb.】不撓の湿原ゴリラヴァディ - 自分の足で歩けシンデレラ
最強の湿原エース。
パッチラゴン
持ち物:とつげきチョッキ
特性:はりきり
努力値:陽気AS252 B4
実数値:165-152-111-x-90-95
技:でんげきくちばし / ドラゴンクロー / つばめがえし / 10まんばりき
エースバーンにある程度有利なのが偉い。
ダイジェットで湿原による有利状況を継続する動きが強力なので、相手の裏を予測して必要があれば適宜素早さをあげに行きます。
持ち物:ナモのみ
特性:すりぬけ
努力値:控え目H252 B4 C36 D156 S60
実数値:167-x-111-187-130-108
技:ねっぷう / シャドーボール / ふういん / トリックルーム
調整意図:S+1で最速ダルマ抜き、追い風湿原下の最速ドラパルト抜き
C11n
特化珠キッスのダイジェット確定耐え
特化珠ブリムオンのPFサイコキネシス(=ワイドフォース)確定耐え
中速を主体としたトリルにはアシレーヌで対応できるようになったため、アシレーヌよりも遅いポケモンを主体とするガチトリパ対策として採用しました。
ナットレイへの打点が他にいないなどの点もあるため、状況に応じて湿原エースとしても動かせる構成にしています。
持ち物のナモの実は、ガオガエン+サマヨールのような相手に封印を通すためです。
隣にパッチラゴンを並べてダイドラグーンでAを下げてやれば問題ないのですが、新技「うっぷんばらし」の登場によってそうはいかなくなってしまったので、エースバーンの「ふいうち」にも発動機会のあるナモのみとしました。
トリルに対して選出するポケモンなのでバナコータスに安定するラムのみ、無難な呪いのお札が他の持ち物候補です。
選出・立ち回り
- 追い風 および
トリル持ちがいないか、いても指持ちがいない中速以上主体のパーティ全般
→ 初手選出: 裏:から2体
①、など
初手から問題なく湿原を展開できそうな場合、エルフーンに誓い
エルフーンの隣が守って湿原を止められ、エルフーンが追い風をして次のターンにインテレオン集中をされると負けるため。
エルフーンの隣にいるのがラプラスの場合、誓いで削っておかないと後ろのパッチラゴンでは倒しきれず厳しくなるのでラプラスに誓い。
ラプラスはSをある程度振っていなければ追い風があってもインテレオンを抜けない為、守られてもケアは効く場合が多いはず。
②または
シルヴァディがエラがみ/でんげきくちばしで倒れてしまうため、シルヴァディダイアタック+インテレオン凍える風で追い風による素早さ順を逆転させながら殴っていきます。
③(追い風+猫だまし)
インテレオンが猫で止められるのが最悪なので守ります。
その間に追い風をされて次集中は負けなので、シルヴァディで猫持ちに電磁波。
シルヴァディに猫されたらしんどい。
④(ダイジェット+猫だまし)
猫は守れてもダイジェットで守る貫通して襷削られるので湿原展開は無理。
③と同様電磁波で対処が効きそう(=ジェットを守ったインテレオンが、次ターン麻痺してない方の攻撃を耐えそう、あるいはS+1では抜かれなさそう)
であれば電磁波から湿原展開ですが、厳しそうであれば②と同様凍える風+ダイアタックで有利を取っていきます。
⑤(トリル含み)
極力下記の2.トリルを含んだ相手への選出をするのがいいですが、追い風が同居しているなどの理由でやむを得ずこの対面になった場合はインテレオンダイアーク+シルヴァディシャドボ集中でトリル役を落とします。
中速が多いトリルである場合や、トリルの阻止が難しそうな対面の場合は裏にアシレーヌを選出しておいて、トリルを通されたら最遅アシレーヌで切り返していきます。 - 指+トリルがいる、中速を中心としたスイッチトリパ かつ シルヴァディより速くアシレーヌかシルヴァディを1撃で倒せるポケモンがいない
→ 初手選出: 裏:から2体
①など(非トリル)
初手から湿原展開。アシレーヌが1ターン目で落ちてもいいように、アシレーヌだけで見ているポケモンが出ないように選出を心がけます。
②など(トリル)
トリルを許し、眼鏡アシレーヌのハイボとダイマックスを使ってトリル下で制圧+時間稼ぎを試みます。
トリルが切れたらパッチラゴンかドリュウズで暴れることになるので、トリルが切れた後に速く動くポケモンは優先して落とします。 - ガチトリル
→ 初手選出:+or 裏:から2体
①(指+トリル)
シャンデラは封印でトリルを止めにいきます。
もう一方のポケモンで片方のポケモンを落とし、そのために必要ならダイマックスを切ります。
②(シャンデラ対策+トリル)
この場合は指持ちがいないはずなので、シャンデラ対策枠を落とせるポケモンをシャンデラの隣に選出しておきます。
多くの場合がアシレーヌかドサイドンなので、パッチラゴンかアシレーヌを選出すればどうにかなるはずです。
③(悪戯まねっこダイウォール型トリル)
トリル返しするしかないのでうまいこと読んでどうにかします。
あんまりいないとは思いますが基本的には無理です。 -
その他(基本的には勝てない構築)
①
無理。この2匹の選出ピンポイントに絞るならインテレオン+パッチラゴンで、インテレオンを生け贄に捧げてダイアースをセキタンザンに通すのは一応あり。
インテレオンの凍える風からパッチラゴンが動けるので、そこまで悪い選出というわけでもない。
②
勝てないというわけではないが、このポケモンがいるだけでかなり厳しくなる。グラススライダーという技を生み出したゲーフリを許さない。
特にバンギゴリラ、ドラパゴリラが無理ゲー度が高い。
1.~4.にあるパターンのいずれにも当てはまらない相手については大体選出択になるので、よく見極めて何を通すか決めます。
今後湿原を使うなら
やはり、ゴリランダー絡みに対して弱すぎるので今の形のままで使うのは無理があります。このまま使うならシルヴァディのハイパーボイス→エスラッシュや、アシレーヌの持ち物をリンドの実にするなどが現実的かと思われます。
他では、次シーズンより強力なキョダイマックスが解禁されるフシギバナを使うのは一つ可能性としてあるかなと思っています。
フシギバナはゴリランダーに一致弱点を突ける上、湿原展開が厳しそうになればインテレオンを下げてコータスに交代し葉緑素アタッカーとして殴ることも可能で、最悪トリルをされてもコータスでの切り返しや眠り粉でどうにかする等の行動がとれるのでワンチャンくらいはあるのではと思っているところです。
最後に
鎧の孤島配信後も意地で最後まで使った(ほかに手持ちの構築が無かったのもある)パーティですが、今後はやはりグラススライダーゴリランダーや、守るを貫通できるウーラオスが非常に大きな向かい風となるので湿原を継続して使うのは厳しいかなと感じているので、来期以降はまた違うパーティで遊んでみようかなと思っています。
鎧の孤島配信が環境的逆風であったとはいえ、公式大会では自分のプレイングミスや知識不足による負けも数回あったのでもっと研鑽を積む必要があると感じました。頑張ります。
構築名はアシレーヌを使ったということと、2種類の水の誓いポケモンを使い分けているところから。
ここまで読んで頂いた方ありがとうございます。
記事や構築のことで何かありましたらTwitter(@Luke_Noivern)までお願いします。